MY LIFE 2019  輝きの女たち

一つのテーブル囲み皆な一緒
ベジタリアン対応「食」の普及

神田 京子さん
一般社団法人ベジフード協会
代表理事


 「世界一ベジタリアンが大分に来る県」を掲げる。昨年8月、ベジタリアンやアレルギーに対応できる店舗や食品の啓発、普及をコンセプトに「一般社団法人ベジフード協会」を設立し代表理事に。日本は観光立国を国家戦略にしながら「ベジタリアンの方々が安心して食事の出来る飲食店が圧倒的に足りない」という。
 世界には星の数ほどの食が溢れている。その中には宗教的な理由、エコロジカルな理由、または健康に暮らすためになどの理由でベジタリアンやビーガンの食生活を送っている人がいる。多様な民族が出入りする国ではメニュー表にベジタリアンの項目がある。「一つのテーブルを囲んで、あらゆる人たちが楽しめる食の多様性の時代が求められている」と。
 主な活動は生産者と食品メーカーやホテル・旅館・飲食店のマッチング、ベジタリアン・アレルギー対応の料理教室の開催、アレルギー・ハラール・オーガニック対応の食材提供、ベジフード導入コンサルティングと多岐にわたる。  昨年末にはラグビーワールドカップ2019に向けて飲食店や観光関係者を対象に開かれた「豊後グルメ発表会」でビーガン・ベジタリアン講座を行った。
 南大分を一望する庄の原の丘陸地に「ぶらぼぅファーム」をオープンしたのは2008年。明治大学商学部を卒業後、映画製作を学ぶために渡米。専門学校でCGを学び2年目はアシスタントティーチャーになるも人間関係のトラブルに巻き込まれて大分に帰る。「自由の国アメリカで身心とも大きなダメージを受けた」そうだが、心の勉強をすることで自分を取り戻す。その後、アメリカで学んだことを活かしデザイン会社を興し、フリーペーパーを出版。スローカフェやエコロジカルに取り組み地産地消、心と体の健康をテーマにオーガニックレストランを営むようになって11年になる。
 約2万坪のファームは畑が3〜4反。完熟堆肥や生ごみ処理のコンポストにも取り組んできた。レストランで出される料理の数々に活かされている。カフェ2階ではタイムリーなセミナーが開かれ多様なビジネスを学ぶランチ会が好評。SNSで配信する「oitatrip」も始った。フリースタイル「みんなの学校」では自然体験やキャンプが行われている。「ファーム」という自由な場に様々な知恵が集結する。「つくり込まれていないから面白そうと人が集ってくる」と京子さん。「他を排除するのは嫌い」とも。対峙するのではなく共有と共感のなかに新しいビジネスチャンスが生まれる。ベジフード協会では農家の協力を得てベジフード認定弁当シールの発行、日本の炊き込みごはんの輸出にも着手する。スレンダーな身体に似合わずハートフルで思いは熱い。



あなたの身近な「ひと」の情報をお寄せ下さい。

過去1年間の表紙の人たちを見る